Friday, February 17, 2017

Mother's pressure cooker.





日本に本帰国した母から譲り受けた圧力鍋を試してみた。

40年前の昔、インターネットはあるはずもなくレシピをチェックすることもままならない時代、料理など余り冒険心のない母がどのような思いで圧力鍋を購入する経緯に至ったのかは知る由もないが、

今度聞いてみよう、、、ということで自分で初めて使ってみた。

 

肉の固まりや豆類をほろほろに柔らかくするにはこれまでスロークッカーを使用してきた。スロークッカーはすぐに食べたいと思ったとき、時間がかかるのが難だけど。

 

圧力鍋のイメージは、 あの蒸気の音が不気味で怖いイメージがあった。

 






はじめに牛肉をほろほろにしてみた。

カレーのように(肉じゃが)試しにタマネギ、人参、ポテトをかなり大きめにぶつ切りにして、水加減がわからなかったので、ちょうどヒタヒタに具がカバーするくらいまで入れた。そこから加熱すること25分。ほとんどのレシピには1015分と書かれていたが、もしほろほろになっていなかったら、、、途中でまたやり直すのも面倒だし、と思いちょっと時間を余分に取ってみた。

沸騰(おもりが回りだしてから)してから弱火にして25分。それから火を消して圧力を下げる。20分ほどしてふたを開けてみた。

出来上がりは最高に良いほろほろ加減。

 

これは、眠らしておくにはもったいない!

今度は玄米炊きに挑戦してみたい。鉄鍋とどっちがおいしいか。




 

 

 

 

 


The workers holiday.



今日、うちでつとめてくれているワーカーさん夫婦が一時帰国した。

娘さんの結婚式のためだ。

ポートクランまで送った。



彼らは、10ヶ月前に突然どこからともなくやってきた。

何でも前にはイポーの養鶏場で働いていたらしいのだが、、、、、

 



ここのようないわゆるカンポン(村)と言う地域には、「都市には外国人がマレーシア人の人口以上いるのでは?」と感じるほどたくさん外国人が働いている。

都心では、出身国が実に様々だ。


エージェントなどを通してきちんとした経由で、正規に働いている労働者、それはサービス労働、建設、警備、清掃、、、、と多くの場所、いやほぼ全場所で、考えると日本食や中華、西洋レストランの厨房の中ものぞくと外国人なので、マレーシア人は一体(特にマレー人)はどこで何をしているんだろうと疑問が残るほど、外国人が多い。

それがカンポンに行くほど、マレー系が集中している地域に行くほど、単純労働も多いしインドネシア人の労働者や移民が多くなる。

そのほとんどが不法労働(就労ビザ無し)、不法滞在(出国の期限切れ)だ。


ニュースで不法を取り締まる報道は頻繁にしていても、あれは一種の建前ショー(警察もちゃんと仕事していますよという)であって、奥に入ると外国人不法労働者は、警察を目の前でも何もない顔でいる。

ショーのためにいったん捕まって還されても、またすぐに戻ってくる。名前を変更して新たなパスポートなり他ドキュメントでマレーシアに入国するのなんか朝飯前だ。

 また雇用する方も、エージェント政府移民局に頼っていられない様々な現実がある。


パスポートを前の雇用主に残したまま家出してきたワーカー夫婦はもう手元にパスポートもなく、書類といえば唯一自分達の結婚証明書のみ。

私たちは彼らを雇った。

まあ、いろいろと教えることは山ほどあったが、とっても良くやってくれた。

 インドネシアでは娘の場合、登録に父親がいなければいけないらしく、(息子の場合はいらない)旦那さんは、登録を済ませてから1人だけ 1週間で戻ってくる予定。奥さんの方は、その後数週間後の披露宴を済ませてから1ヶ月後に戻ってくる予定だ。

まあ、一回帰ってしまった者。100%当てにはしないスタンスでとりあえず待つことにする。

Thursday, February 16, 2017

Rozaritta left from her nest. The end of incubating job.



卵を抱き始めて42日目、夫ブルースは意を決めて妻の元に来た。

「ロザリッタ、今回ヒナは諦めよう。」

執拗に巣から動くよう迫るブルース。






40-45日でかえるはずが、今回もダメだったようだ。

今回の巣作りはkepyok真下の丁度いい屋根のあるコーナーで良い場所だったけど、初期は結構大雨が続いたし、巣の上に座る時間も少なかったから濡れてしまったのかもしれない。

それとももともと無精卵だったか。

ガチョウは他の鳥類より孵化が難しいとされている。


食事をしに行った間に卵を取って振ってみると、育っているかどうかがわかる。
ダメな場合は、水っぽくピチャピチャした音と感触だから。



残念だけど今回もダメだったね。お疲れ様でした。


Monday, February 13, 2017

The book review "In a city of dawn".









東野圭吾の「夜明けの街で」。

映画にもなったそうだけど。



15年前の未解決殺人事件というミステリー要素が入った、リアルな不倫人間ドラマに仕上げていてスラスラと読みやすかった。
官能小説的ではなくあくまでも細かい心理描写を駆使して書かれている。



が、やっぱり「人を好きになりたくて好きになるんじゃなく、なってしまい、不倫はダメだけど仕方ない時もある」っていう始めの論理は、家庭が冷え切っている訳でもないのに、本当にこんな心理状態になるのか。

相手も好意を示してくれたら果たして理性に打ち勝つことができるのか、渦中にいるときは何も見えなくなってしまうのはわかるけど、不倫する男の身勝手な思考、思い込みが前面に押し出されていて正直腹が立った。


まあ主人公は、男の卑怯な部分を自覚している心理が唯一許せる点かな。











Friday, February 10, 2017

The book review " The men who don't have women".







 村上春樹の『女のいない男たち』。

短編小説。それぞれ面白く読めた。

いろんな事情で女性に去ってしまった、あるいは去られようとしている男たち。どこか孤独な、村上の描く男性。


通常はあり得ないことまでOKにしてしまう所とか、
「僕も戸惑っているんだ、やれやれ」とか。()の多用や回りくどい言い回し。村上節が富に炸裂している。

それでも春樹本はくまなく読んでしまう私。



もちろんタイトル通りに「男と女」がテーマとして男女の関係に通底しているわけだけども、それ以外にも、もっと深いところでつながっている深い人生があるように感じられた。

Monday, February 06, 2017

The book review " Hellolife from 55".







 「個人があらわになった時、本当に必要となるものは家族や親友なんですよ。そんなことすら、この国では意外と知られていない。家族はぼんやりとした幸福の象徴なんかじゃなくて、個人があらわになった時、それがないと生きていけないくらい切実に必要とされるものなんです。そう捉えれば、家族を大事にすることがいかに大切かが社会で共有できるのに、そうはなっていない」(村上龍)

 村上龍の『55歳からのハローライフ』。

老後のとば口に立ち、これからの人生をどう生きるべきかに迷う男女を主人公にした5つの物語を収録している。

村上龍らしくないというか、以前は結構ファシズムとかハードな内容が多かったけれども、最近はごく平均的な日本人の生活や主人公を書いた作品になってきている。
そして色々な人生の中にも、人間どんな人でも希望が灯っているというポイントも忘れない。

年輪を重ねた作家は、安心感がある。



この作品は、「そうだよな、老人に近づくとこんなことを考えるようになるんだよな」と納得しながら読み進めていった。

年をとると、精神的にも肉体的にも死ぬほど頑張るという事ができなくなるので、「ある程度どれほど頑張ってもここまで」、という境界線が見えてしまう。というか、時をにはもっと頑張れるはずなのに、ここまでだろうという甘えものぞかせる。
特に年をとってくると、金銭面での余裕があるなしかがいかに精神状況に大きく左右するか、そして余裕がなければ自分の健康を切り売りするような仕事が大半になる。



職も役職も無くなってふいに裸にされたような気がする男性たち、手が離れた子供達はそれぞれ自分の人生で忙しく、親は遠くで昔こんなことがあったっけなんて思い出に浸る女性たち、でも、年老いた夫婦は、子供たちがそれぞれに充実した生活を送ってくれているだけで満足だ。

こちらもこちらで第二の人生を謳歌するのだから。