Tuesday, July 03, 2018

地元の郷土祭り



人それぞれ生まれ育った土地の伝統行事、郷土祭りというものを見て育っていると思う。(引っ越しなどが度重ならなかったら)


私は、幸か不幸か生まれも育ちも結婚をするまではずっと同じ家だったので、その地元の1年に一回行われる郷土祭りに小さい頃は親しんできた。


それは香取神社のお祭りと言われていて、毎年7月の第一日曜日が最終日になる3日間に行われている。
今でも。


お祭りの、屋台やその浮き立った雰囲気にそわそわさせられ、小学校45年生位までは毎年行っていたと思う。
その言い伝えとか歴史とかにはかつて全然興味はなかった。
おはずかしながら。

屋台で好きな食べ物を買ったり、誰々と会ったなどと友達同士でキャーキャーさわいだり、なんか陰鬱な気配を感じる出店の奥の 怪しげな見せ物に怖くなったり、、、思い出は尽きない。

うちは商売をやっていたので、学校から帰宅するとうきうきして一日目は学校の友達と、二日目は親と行く、というのが 恒例のスケジュールで、さて三日目はどうだったっけなあ?

中学生くらいになると、そんなお祭りは飽きてきて、高校生、大学生の時期には地元のお祭りなんかダサいと感じるようになり、もうだんだん行かなくなって来たと思う。
就職するようになると、お祭りの時期には、ああ、そんな祭りがそういえばあったっけなあと感じる程度で、そのうち結婚してからは、この地元から出てしまった。




そのお祭りである。



人生、思いもよらぬ事が起こるもので、今年は息子がお嫁さんとおばあちゃん(私の母)と行っている。
私抜きで。

孫夫婦が来ていてうれしさはち切れんばかりに、今日は香取神社のおまつりなのよ〜」と電話で母親が 言っていて、その言葉を聞いた私はとても懐かしくなった。


獅子舞の光景が思い浮かぶ。
横笛の音色までもはっきりと聞こえる。
私も急にお祭りに行きたくなった。
必ず買った屋台の「あんず飴」と「やきそば」。




30年以上も前、地元はダサいと言っていたのではなかったのか?

やはり 外に広がる世界を夢見ては、出て行きたくてしょうがない若気の至りの衝動が過ぎると、生まれ故郷というのは、こんなにも懐かしくて愛おしくなるものなのだ。




地元出身の母親に、子供の時にこのお祭りに行ってたか聞いてみた。

そうしたら、やはり行っていたようで、当時は、お祭りの日は学校がお休みになり、新しい洋服を着ていけたので、とてもうれしかったらしい。


たしかこのお祭りの時期は、ちょうど梅雨なので、いつも天気予報を気にしていたと思う。
3日間のうちかならず2日ほどは雨で(でも止む)浴衣を着て下駄を履いてぬかるみを歩かなければならないのだ。




だれかが、「雨の神様なんだから雨でいいんだよ」とはきいたことがあったが、今よくよく由来を調べてみると水害をせき止めようとした、とか。


「五穀豊穣、長寿、悪病退散」を祈願したお祭りは、1582年から続けられているらしい。


400年以上、すばらしい。
ダサい、なんと言って申し訳ない。。。

No comments: