さまざまな作品が映画化されている東野圭吾の小説。
個人的に科学ミステリーは好きだ。
その中でも特別個人的好みを言わせてもらえば、この「プラチナデータ」、
ストーリーの緻密さや心理的深さの表現、色気がちょっと足らなかったかなあ、と感じところ。
実際の犯罪現場から検出されたDNAから、 膨大なデータベースとの一致を検索し、 犯人を特定するプログラム。
革命的システムの裏に隠された陰謀とは?
鍵を握るのは謎のプログラムと、もう一人“彼” である犯人。
でも背後で最もストーリーの印象を濃くしているのは、まぎれもない多重人格という厄介なキャラクターだ。
自分は本来どんな人物なのか、
本当に存在しているのか、
存在意味や心がもとない、人間という生き物の心の謎について語りたかったのではないか。
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