Thursday, June 07, 2018

読書感想「月の満ち欠け」




月の満ち欠け

2017年上期の直木賞、佐藤正午の「月の満ち欠け」。

「虚構と現実をさ迷う純愛物語」という表現をされている。
明らかにフィクションだろうが、佐藤正午氏のよく考えられたストーリーライン、熟練した文章力と不思議な説得力は読書後も唸らずにはいられない。
なんでこの人はこんなに上手なんだろう。
あんなに、のんびりとしたルックスで、こんなにも情熱的な小説を書くとは。。。


言い方によっては怨念、ミステリー的なので一見恋愛がメインには見えないのだけれども、実は愛がテーマとなっている小説なんだという印象を受ける。
恋愛にありがなりがちなチープストーリーではない、何よりも「生まれ変わっても人を愛する」という想いの強さがテーマなのではないかな、と思う。


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