Monday, May 07, 2018

読書感想「遥かなる水の音 」




遥かなる水の音   


なんかいろんな賞をとっているみたい。



病に倒れた青年の遺灰を撒く為のフランスからスペイン、モロッコ、そしてサハラ4人の旅。
それは長い長い葬列の道行き。
亡き青年の心に思いを馳せて旅を続けるうちに、人生観が変わって行く。




旅路の描写はとても良くて、話し手をくるくると変えていく手法においてのそれぞれの心のタッチが繊細で、全体を流れる雰囲気は◯だったけれども、登場人物の魅力は感じなかった。
特にメンバーの2人(恋人同士)である結衣の浩介への感情的過ぎる邪見な態度にムカムカとした。




死んだ人物による心の描写もあって、死人もぼんやりと愛する人たちや親しい人たちを眺めながら、ちょっと自分の思いが感じられるのだが、それが結構リアルだった。本当にこうだったらいいなあ。


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