Monday, April 04, 2011

Now (1)



ちょっとブログを怠ってしまった。
2月中旬からちょっと仕事がいそがしかったことと、その上に日本を直撃した大災害で一時的に虚脱、
虚心に陥っていた。

震災から今日で26日目。
地震発生の時、私はある会社にいて、それも日本から遠く離れたマレーシアで、ある人(日本駐在員)が「東北がすごいことになってるよ!」と、時刻にして2時半(日本では地震が発生して1時間くらい)にはじめて知らされた。
インターネットでニュースや動画をチェックしているうちにとてつもない大災害である事が判ってきて。。。

「またきてしまったか・・・」

この会社の駐在員には宮城県から出向している人も多く、みんな必至に携帯電話で家族にコンタクトを試みたが通じず。
その日から、私はひたすらに衛星テレビやネット情報を見続けていた。しかも、TVやPC画面を凝視する傍らで、ツイッターのタイムラインをチェックし、検索を繰り返していた。どうしても目を離すことができなかったのだ。あまりにも強烈で、前代未聞で、心配だったから。
 数日たって、自分は完全なネット漬けであったことに気がついた。普段テレビも見ないのに眠っている時以外は、画面を見っぱなし。

そうしているうちに、軽い鬱のようなかんじになった。



あの圧倒的な地震報道は、私の精神に意外なほど大きなダメージを刻んでいたのだ。私だけではない。この一週間の間、ほとんどすべての日本人は、私と同じように、深いダメージを負っていたはずだ。 
 私はちょっと情報からあえて遠ざかる事に決めた。 さてしかし、情報を見ないことに決めてみると、やることがない。(仕事は忙しかったんだけど)
 仕事が無いわけではないのだが、取り組む気持がいまいちど。



 
実際被災した人が受けた圧倒的な傷の深さを思えば、物理的な損害を受けたわけでもない遠隔地の傍観者が、自身の痛みについてあれこれ語るべきではないのかもしれないこともまた、自分で様々な感情を押し込めていたのだと思う。

こんな大きな悲劇の中にいる人たちに、遠い自分は何をしたらいいのかわからない。

 家を失い寒風にさらされている人に、海に襲われて水の中で果てた人に、マレーシアの家の中から何かを言うことなんて……とてもできない。

 被災した人たちの悲しみや苦しみを、自分はどれくらい想像できるのか。現地の人たちの心の中をどれくらいイメージできるのか、政府がどう対応するのか、自分に問いかけ、悩む。


*   *   *


今、現地では圧倒的に物資は足らないし、テレビに映る避難所などはメジャーで幸せな方らしい。その様な中、自分で被災地に向かい力になれることを上手くシステム化し、率先して動いてくれているボランティアの人たち。本当に頭が下がる想いだ。

地震発生の当初は、外国からは日本人のすばらしさが強調されたりもしたが、
こうした日本人の若者がたくさんいるということに外から見ているととても心強い。



*   *   *



赤十字などの大きな機関による募金も様々なステップを通過しなければならず、まだ実際に被災者に届いていないという事にも驚いた。こんな大災害時になんでそれに従わなければいけないのか。特殊な日本のシステムだ。日本のガン。


*   *   *


自粛ムードは、日本経済の復興にとっても好ましくないし、なにより自粛自体がストレスになる。少しずつかたずけられる町、集まりだすエネルギー。
 まだまだだとは思う。でも毎日毎日が同じように停滞していることがあるはずもなく、ものごとはやはり明るいほうに向って、力強く進んでいることはたしかだと思う。勿論まだ原発問題も解決していないし、これからの日本経済や負担、世界に影響を与えた物事、環境について、問題は途方もなく山積みしているわけだが、少しずつクリアしていくことしかないだろう。



 
<これまで以上によくなる日本>を信じたい。


被災者の方々には少しでも早く日常に復帰できますように。



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