Thursday, December 03, 2009

Perfume



フランスらしい映画。
この物語は、85年に世界的ベストセラーとなった小説で、すぐさま映画化権の争奪戦となったものだそうだ。
原作者が拒み続け、ようやく21年の時を経て映画版が完成したのだという。原作も読んでみたい。

Perfume ☆☆☆★★★  

18世紀、パリの魚市場で産み落とされたグルヌイユは驚異的な嗅覚を持っていた。
青年に成長したある日、赤毛の少女が発する至福の香りに出会うが、夢中になるあまり彼女を殺してしまう。死と共に香りも消えてしまうことを知った彼は、香りを永遠にとどめておく方法を探るため調香師に弟子入りし、さらなる技を求めて職人の街グラースへ。
途中、自分自身に体臭がないことに気づき衝撃を受けるが、やがて運命の香りと再会する。

冒頭の市場のシーンから匂いの迫力に圧倒される。
それは死んだ魚と生きた人間が放つ猥雑でリアルな匂いだ。いや香りへの想像力を刺激する。魚のはらわた、焼きたてのパン、生娘のフェロモン…。不可能とされていたはずのあらゆる“におい”が、至るところから迫ってくるのだ。
この映画のプロローグでは、群衆たちが冷酷な殺人者の処刑を待ちかねているんだけども、それが、最後のクライマックスに繋がり、群衆たちの激しい憎悪を愛に変えるどんでんがえしがなんともサプライズ的。
人間のプリミティブな本能(?)驚きの結末には誰もが度肝を抜かれるに違いない。

それにしても、官能の香り、どんな香りなんだろう・・・

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